三面川水系
朝日連峰唯一の一等三角点の山「以東岳」を水源とし、西朝日岳から以東岳の主稜を頭に、西朝日岳から西へ袖朝日岳、檜岩屋山、鷹ノ巣山へ延びる主稜と、以東岳から西へ化穴山、枡形山、大鳥屋山へ延びる二本の支稜とに囲まれた山形県と新潟県境の山々の新潟県側の水を集めて村上市瀬波付近で日本海に注ぐ全長50㎞、流域面積664.3㎢の連峰西面を代表する川だ。
主稜線西側の水を集めて連峰屈指の険谷竹ノ沢、岩井又沢の二大支流が奥三面ダム上流で合流し、袖朝日岳西南の肩から分派する県境尾根と岩井又沢との尾根の水を集めて奥三面ダムに流れ込む連峰屈指の美渓末沢川と、大影境から桝形山、大鳥屋山、鳴海山の連峰西端の山々の水を集め奥三面ダム下に流れ込む泥又川、猿田川が三面川水系を代表する支流だ。
ここは変貌が顕著な水系で、中上流部は朝日スーパー林道と奥三面ダム工事の影響をもろに受け、特に三面川上流への入渓は奥三面ダム完成とともに変貌が著しい。以前は秘境と言われ、三面川上流へは山形県の小国から奥三面集落手前の三面川本流の増水を気にしながらタクシーで入るか、村上からバスで三面ダムへ行き、ダム湖を渡船で渡り、徒歩で船着場から奥三面集落を経て入渓するしかなかった辺境の地だった。