横川流域
朝日連峰側の沢は大朝日岳から南西にのびる尾根の末端合地ノ峰を水源とする明沢川のみだが、本流は水量が多く、両岸狭まった中に多くの瀞場をもち、5m前後の滝をいくつも懸けるなかなか楽しめる沢だ。本流を遡行した場合下山路をどこにとるかが問題となる。金目川の柴倉沢は滝が多く、野川の合地沢は本谷、北沢ともに記録がなく不明。三体山まで行けば不明瞭ながら野川に下りる登山道があるが三体山までの藪漕ぎが現実的ではない。どちらにしても下山後のバス停までが長い。
明沢川は中流部に顕著なスラブ壁が続き、このスラブ壁の続く右岸側に大きなスラブ滝を懸けて2本の水量のある枝沢が流入する。標高490m付近で本流に流下する沢には、本流筋から見上げるような大滝が懸かっていて圧倒される。左岸側の枝沢にも三体山西面を水源とする高松沢、ヒッコミ沢、ダキミ沢、鍋沢、崩沢、オド沢など興味を惹かれる沢があるが、ほとんど遡行された記録はない。